「僕らにまつわるエトセトラ」という日常。

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朗報、と言ってイイのかわからないけれど、しかも本人はハンストしてるし気が抜けないのだけれど、とにかく今後に期待。「クィアの問題」であり「日本とも無縁でない話」です。

僕らにまつわるエトセトラ (バーズコミックス ルチルコレクション)

僕らにまつわるエトセトラ (バーズコミックス ルチルコレクション)

  • あらすじ。

郁と恵太は幼なじみ。物心つく頃には何をするにも一緒だったふたりは野球を始めたのも一緒だった。しかし、中学生の頃、恵太は郁をかばって交通事故に遭い、野球のできない体に。ふたり一緒に高校に進学したが、郁は野球部には入らず、恵太を避ける毎日。離れようとする郁に恵太は……!?
郁と恵太のその後を31P描きおろした「僕らにまつわるエトセトラ」を収録した初コミックス。

BLレビュー。

さて、この頃大変更新をサボっているのだだでございますが、先のエントリでコメントも頂いた事ですし(レスは後ほど!)、とっととレビューアップしますデスよ!
今回は私がプッシュしたい新人作家である九號さんの初コミックスです!パンパカパーン♪
…と言っても、このデビューコミックスは私の好みと若干違ったり、シークエンスというかシナリオ構成が微妙だったりで、そこまで評価は高くないのですが…、されど、活き活きしたキャラクタ(と言うか高校生v)や人生の切り取り方に個性を感じる、力のある作家さんではないかと。
九號さんの何が魅力的って、やっぱり絶妙な男臭さのあるキャラデザですよねー。あの粗さが残ったシャープな線で描かれると、セックスしてるわけでもないのに彼らの表情のエロさが際立ちます! …そうそう、実はこの漫画、エロ方面が大変薄いのです。それがかえってBLにありがちな男根挿入主義なセックスになだれ込ませない結果となっており、私的には好印象でしたv
甘酸っぱい青春臭さを匂わせながら、九號さんの持ち味である爽やかなタッチで男同士の恋愛物語を優しく描いた、ステキ萌え漫画でした!

以下ネタバレ注意。
「いつか僕らは」
負い目を感じつて閉じこもり離れていく郁に対して、恵太が歩み寄る展開が若干急ぎ足と言うか、ちょっと感情移入できなかったのが難点。しかし、関係を取り戻そうとするふたりが「大丈夫、問題ない」とポジティブに生き方を変えてゆく結末が、優しい雰囲気を伝えてくれます。高校生、カワユス。(ぇ
しかし……、私自身が今とある野球漫画(やおい同人誌含む)にはまってるせいか、恵太が野球という「男同士の絆」(w)よりも、郁という唯一無二の相棒にプライオリティを置く様が印象的に映りました。「野球なんてどうでもいい、お前といる事こそが俺にとって大事な事なんだ!」と断言する恵太。やおい同人誌よりもBLの方がそういう傾向強いって事かしら?描き下ろしの「僕らにまつわる〜」でも、恵太に野球に対する葛藤が見れないんですよね。「嗚呼この子、本当に恋一筋だ」、と…。
私的な印象論ですが、『BL』はよりホモエロチシズムに即物的なのかもしれない、と思ったり…?(それと、ミワさんとかイダさんじゃないけど、ちょっとスピリチュアルな感じ)
ちなみに女性キャラもイイ味出してますた。

「桜の巡礼」
モブ含め、生の高校生の空気が味わえるなー。不真面目君の第三者視点のお話でした。
しかし!優等生君が!私の理想の受け(か知らないけど)で、最高でした!
生徒会長になるかも?な文武両道の優等生君と、その同級生であるフシダラ非充実な人生を送っている不真面目君のお話(しかし、BLであそこまで生々しいヘテロ間フェラって初めて見たー)。
ある日、優等生君と先生がキスしてるところを偶然目撃した不真面目君。そこで優等生君は不真面目君を呼び出し、お金を渡して口外しないように求めるのですが、この優等生君ってば不敵なお人でして、「関係をバラすかもよ?」と相手から脅されてもただ同性愛者が搾取されるという図にはならず、むしろ「この程度の金額で買収できるなんて、君って案外チョロいんだね?」と強かに切り返しちゃうのですよ!そんなキャラ急変ぶりの優等生君に対して意識しすぎな不真面目君、…カワユス。
で、最終的にはシンミリしちゃう結末なのですが、優等生君のひたむきな恋愛を目にした不真面目君は、自身にかけてやれる言葉が何もない事を自覚するのです。
…ですが、彼らの生活に何か大きな変化がおとずれるわけでは、ない。このコミックスは、“さして変わる事のない日常”を描きつつも、“全く変わらない訳でもない日常”を描いた作品集なのだなぁ。それが心地よい読了感をもたらすのかも。
そして、そんな日常にも毎年変わらずやってくる春。…誰しも色々あるけれど、彼らの人生には、うつくしい景色があるのだなぁ、なんて。

「うつくしい明日」
居候、一つ屋根の下系。「僕はここにいてもいいですか?」とか、「孤独」「居場所」がテーマみたいです。
「いつか僕らは」の恵太同様、大学時代の恩人(教授)が「俺の全て」だった桑原。その恩師の息子が突然訪ねて来て…、と言うお話。もちろんBL読みとしては「桑原たん、教授に惚れてたなw」と勝手に確定しちゃうわけですが…、結局蓋を明けて見れば、惚れていたけどゲットできなかった年上男の息子とデキちゃった男のお話でしたね、美味しいシチュエーションですv
しかしこのお話もちょっと感情移入できなかった。と言うのも、基本的に静かなモノローグだけで話が進行するので、ふたりの恋愛感情がどのように芽生えたのか不透明なのです。桑原は過去の男の面影を引きずっているのか、はたまたアキラの境遇に同情したのか…。他方、アキラは自分の居場所を彼に見つけたからか…その辺りがちょっと良く分からなかったです。あと、九號さんはあまり単調な悪役を出さない方が良いかも…。妙にお話の内容が軽くなるー。
それはともかく、口に物を詰めた時の息子の膨れっ面がカワユス。


nodada's eye.

「僕らにまつわるエトセトラ」
高校生のもどかしさにキュン死に。
えーと、恵太さん?セックス方法について「レクチャー的なアレ」をBLに求める自体が間違っています。もうちょっとネットワーク活用しましょう。
このお話、もしかしたら私の嫌いな「男同士でセックスってどうしたらいいの?→アナルセックスして繋がるのが正しいセックス!→ふたりは幸せになりましたパチパチ」て展開になるのかと思いましたが、結局キスシーンのみでセックスマニュアル的な問題の答えは先送りでした。もしかしたらふたりはいつか上記のような『正しいセックス』信仰になだれ込むのかもしれませんが、今の所は少年の真っ直ぐさを描写することに重点が置かれているように読めて、好感。答えや大きな変化を描くのではなく、心情の微細を描いた良作コミックスでした♪

ところでBLってやっぱり『正しいセックス』というこだわりが強い印象があります。世の中は挿入をしないとセックスしたとは見なさない傾向がある(女同士含む)、と言うのは既に指摘されている事ではありますが、BLにおいても『正しいセックス』信仰は本当にしつこい。

うーん…。「無理をしてでもアナルセックスをしなきゃいけない!じゃないと二人はちゃんと付き合った事にならない(!)。」という強迫観念を持ったカップルが時折登場するBLですが、しかしそうした『正しいセックス』て、一体なんなの…?

ていうか、正しいセックスって楽しいの?それって10回やっても飽きたりしない?飽きなかったとしても無理してまでヤるもの?
いや、馬鹿にするわけじゃなく言っておきたいのだけど、『正しいセックス』を志向するのってやめといた方が良いと思うのです。その『正しさ』の行きつく先にはどうせ健常者のヘテロセックスがあるわけだからさ、それが出来ない人までもが無理やり信仰に同一化しない方が無難だと思うのよね、私は。 いいじゃん、欲望の赴くままチョメチョメやってればさ。

…えぇーと、何が言いたかったんだっけ?まあなんだ、
正しいセーファーセックスはあったとしても、正しいセックスはなくてイイ!
、てことで。