ジクザグ恋愛模様。

今日のノダダさんは二本立てだお!あんまり更新してないので目も当てられないお!
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出てくる男、どいつもいい男・・・。きゃー、目がまぶしい!

悲しみも、喜びも、あなたとともに―
応募者全員サービスの合同小冊子についてのお知らせは、帯の裏側をご覧ください。

「2007年5月〜9月にかけて、HertZ Series&CRAFT SERIESよりニューフェイスなコミックスが5冊、発売になります。題して、あなたの隣人の新人さん!? お楽しみのラインアップはこちら(はーと)」とのことです。
5月「恒久の在り処」サクラサクヤ6月「手つなぎっこ」紺色ルナ7月「さくらにあいたら」古街キッカ8月「同級生」上田規代9月「セブンデイズ」原作:橘紅緒&作画:宝井理人 
「5冊の発売を記念して、特別書き下ろしコミックス満載の小冊子『premium』の応募者全員サービスが始まります。お見逃しなく!!応募締め切りは2007年10月1日(月)当日消印有効詳しくは帯を見てね!」だとさ。私神経ツンツンしてるからそういう小冊子応募するとかしないとかで頭迷わせること自体苦痛だから関係ないや。

あらすじ。

あなたはやさしいひとだって・・・ 俺は知ってる・・・・・・
ドッグトレーナーである金井 悠は大きな庭を持つ洋館に住み込みで働いている。女主人が亡くなって三年目のある日、子息である久住真咲が新しい主人として戻ってきた。
心に傷を持つふたりは、その哀しみにやがて惹かれあうようになり・・・・・・ 
幸福な思い出も、悲しい記憶も、心の傷も、
すべてをつつみ、癒す場所がここに―

なんかね、トラウマ系の話でした。受けは犬と和気藹々と戯れる癒し系純朴青年。攻めは紳士でスマート(←同じ?)な落ち着いた感じのエリートリーマンなゲイ。

BLレビュー。

わりかし面白かったと思います。というか、バラード聴きながら読んだから、最後の方の二人のやり取りに涙涙ですよ、おじさん。
全体的に静かなムードで進む話。トラウマと人の情のもつれ合いがけれど、繊細な印象で緻密に描かれてます。
ちょっと他と違うなぁと思ったのは、攻めと受けの話だけではなく、別カップルの話も密接に関わってくるところです。別カップルが、攻めと馴染みで同じ職場の仲間。且つ恋愛関係でちょっともつれてます。二人のカップルが微妙にリンクしあいます。・・・こっちのカップルは本誌でシリーズ化してまた連載されるのかしら?

しかし、この別カップルが私の好みでした。社長×秘書なんだけど。バイで包容力ありそうだけど受けを振り回す妻子持ちの社長。そんな社長に素直になれず、天邪鬼になって他の男と付き合ったり。強気受けなんだけど「欲しい」とは言えない子。(続き描いて欲しい!
ったく、どいつもこいつもいい男。

試し読みできます。(ただし、受けは性的虐待を受けてる人なので、そこらへんトリガーになる人は一応避けたほうがよいかも?)
http://www.bs-garden.com/system/popup_saki.php?id=CH000023
これでどんな感じにセンシティブストーリーか肌で感じられると思う。買いだったわー。

以下ネタバレ。虐待に関しても・・。

最初攻めさんなんだかよくわからんちんな人です。初対面でいきなり「悠」と呼んで、いきなり熱いまなざしを向けるんだもの。なんでいきなり惹かれてるんだろう、とか思うけど、まあそこらへんは受けとの触れ合いが相性のいいものだったということでしょう。受けは、その洋館で飼われ続けていた犬のトレーナー。犬を介して触れ合う二人ー。(てか、全体的に綺麗だけど、すごく上手な犬の絵です!)

―二年ぶりの週末。母が遺した洋館に――・・・ 俺は・・・戻ってきた

その洋館は病がちだった母の療養のための家だった。
そして受けは自分の恩師にその洋館で働けるようにしてもらって、住み込みで働くのね。
受けはドッグスクールの訓練所に入所してから一度も実家には帰らなかった。彼は母親の再婚相手の父親をとても恐れていたから。受けはかつて女の子とも付き合ったが、トラウマにより彼女とセックスが出来なかった。
そんな受けにそっと優しく触れる攻め。

そして、攻めは。
母の三回忌を済ませて受けと二人で語らうシーン。

「目黒の本家に入院の知らせが来ても週末まで母の元へ行くことは許してもらえなくて・・・ いつあの人を失うのかと あの頃の俺はただ怯えるしかなかった
―――胸が・・・ 潰れそうだった く・・・・・・ だから俺は母が死んだ時 もう二度とあんな想いをしなくて済むと・・・ 心の底からほっとしたんだ」

本当は憎かったわけでも厭うたわけでもない。でも、どこかでつらい気持ちが積もるときってあるよなぁ。時間が過ぎるのがとてもむごいもののように感じる。けど、だからって本気でその人を厭うたわけじゃなくって、たぶん、とても好きだからこそそういう気持にならざるをえないのかもしれないよね。

受けは父の影に怯えて悪夢にうなされる夜を過ごす。洋館の中で二人はつらくのしかかる気持ちで。でも、その洋館には二人の時間が築かれていったし、今あるのはやさしい真咲と、悠。
かつての洋館は、傷を癒すために「癒しの場所」になる、という話。


最高に良かったのが、二人のキスシーン。綿密に描きながらも心地の良いテンポで交わされるキスが、とても穏やかで温かなシーンだった!
お互いを傷つけないだろうか。そんな感じに慎重に距離を取り合い、ゆっくりと少しずつ。相手を確かめ合うように、まるで小鳥がついばみあうような・・・!きゃああ!!すごく愛らしく素敵でした。