ホコさんで叫ばせて!

確か、この雑誌だった。

RuTiLe (ルチル) 2008年 01月号 [雑誌]

RuTiLe (ルチル) 2008年 01月号 [雑誌]

この雑誌を立ち読みしてきたのですが、・・・新人さんのホコさんが絶妙な筆さばきで描く、モダン(?)新鮮重厚な物語が最高にイケてるんですよ!これはもう本当に読むべき!もちろん好みはあるでしょうけれど、腐でない人も腐の人も読む価値はあります!オススメーーw
前回のデビュー作では、おでんの屋台で再会するかつての同級生が、微妙な距離感で微妙に触れ合う様を、緻密に繊細に描いてありました。この作家さん、「リアリティー(笑)」(←「スウィーツ笑」ってこんな感じの意味?)を感じさせながら“読ませる”のですよ。そう、この方“読ませる作家”なんですよね。しかも、これがルチルで発表されるとは・・・。オサレ系の茜新社東京漫画社でならわかるけど、ルチルか!!
今回の作品も素晴らしかったです!前回はあまりに美味く(巧く)「オヤジ」を描いていたのに、次は若者です。その地味なキャラデザと風景の描写は、あまりにもBL業界では異質!けれど、あの味のある(コミックブーム辺りの)絵柄が、とても濃密な「温かさ」を演出してくれます。BLには「男性」をものすごくパロった形でデフォルメして描くことがありますが、ホコさんの描く男性は、とても生々しい!!ゆえに、彼らのココロのあり様がもどかしい!美しくすらある・・・。
そして、なんでしょう、今回の物語性は!この葛藤は、一体どうして私の心に突き刺さるのでしょうか(>w<)!
もう「素晴らしい」の一言でしょう!
・・・・だって、あの最後の、街の風景を描いて主人公の思いのたけを表す技巧と言ったら・・・、もう!なんですか、あの終わり方は!ああ、胸が詰まる。あんな漫画のシーンを描いてくれたBL作家が今までいたでしょうか!(←お前が無知なだけじゃない?)まるで他ジャンル(青年誌?)を読んでる感慨でしたが、なのに、BL!というか、なんだか「やおい」・・・。
あの風景が、あのままならなさが、私の胸をいっぱいにするのです。最高に味わい深い作品を読ませてくれた新人BL作家ホコさん、これからの活躍に期待!