「素顔の君をあいしてる」を読んだ。

4月1日は平日だけどちょっぴり楽しめました。ちなみに私は遠くの友達にメールで「オカマバーにスカウトされて上京するからもう会えなくなるんだ」って送ったら「嘘だよね?でも東京に行っても会いに行くよ!って返信しかけた・・・」と言って貰えて何だか愛を感じました。これだけで結構嬉しいものです。


それでは、拍手コメントいただきましたのでお返事です。

31日にコメント下さって方。
あんな文章でしたが気持ちよく読んでいただけたみたいで良かったw
ちなみに私としましては、どんなコメントを寄せられても別に気にしないんですよ。ま、許容できないものもありますが、たとえば自分の人格を否定されるくらいなら別に気にしません。ただ、どうせ「気に食わない」と言って来るのならその気に食わなかったエントリのコメント欄にどこがどう気に食わなかったのか書いてくれたらイイのにって思うんです。
それから、私自身がネットの方々にモヤモヤして言語化できなかった部分を説明してもらっているんです。・・・更に言うと、マイノリティなんかは特に自分たちの気持ちを上手く説明する言葉がなかなか見つけられない環境にあると思います。そこでアタシより卓見した方々の言葉を見つけることではじめて、語ることが可能になったんです。だから、あなたが私のブログを読むことで「せつめいつかない部分を代弁」されたと感じたなら、それは誰かの受け売りだと思います。そんな訳でして、そこら中からつまみ食いして書いた文章にお褒めの言葉を頂き、とても恐縮です^^;(とここで謙虚な人っぽさを演出)

正直今までの文章に自信は全くありませんが、これからはもうちょっと「わくてか」してもらえる文章を書けるように心がけたいです!この日頂いた多くの拍手は全てあなたが送ってくれたものでしょうか。応援ありがとうございます。


その他にも、拍手のみの方もありがとうございました!
それでは。


素顔の君をあいしてる (バーズコミックス リンクスコレクション)

素顔の君をあいしてる (バーズコミックス リンクスコレクション)

  • あらすじ。

美形だけどちょっとお馬鹿な高校生・光がオンラインゲームに夢中になるのは、そこで出会った女の子キャラ【チロ】に恋をしているから。念願叶い、ゲーム内だけでなくリアルでも会うことになったのだが、期待にワクワクする光の目の前に現れた人物は、モッサリヘアーの痩せた大男で・・・!?

うーん、でも光は元々ネトゲ好きで夢中になってる部分もあったんじゃないのかなぁ?

  • 帯。

逢ったこともないのに恋に落ちてしまった・・・
オンラインゲームで出会ったチョイ馬鹿高校生とワケありエンジニアのピュアラブストーリー

これって最強の愛じゃね?

BLレビュー。

表題作シリーズが3話(元気受け)、そこで登場した光の友人二人の話が2話(毒系美人と女好き)。別シリーズのファンタジー短編が1話(なぜか全裸の牢屋に入れたれた泥棒と尋問者)。
で、この表題作が!トラウマがあって麗しの美貌を隠していますが、「綺麗なお兄さんは好きですか?」と聞きたくなるような攻め様でした・・・。
全体的に若干の男百合ムードを感じます。というか、この方の絵はとってもキュートで見惚れます・・・vvv
作家さんのブログでも待ち受け絵が公開されてますんで一目ご覧いただければ分かると思います。http://navi0708.blog50.fc2.com/blog-entry-73.html

基本的にソフトな味わいなんですけど、話のテーマが「オタク」であるゆえかネット隠語がチラホラ出てきて、キャラクタとそのテンポが合わない人もいるかもしれない。けれど、スウィーツな雰囲気がなかなか個性的独特で、ホンワカした読了感があります。
表題作が特に繊細で優し気な物語で、二人の一生懸命な恋は幸福感に満ちていました。「人に優しく」がモットーの攻め・チロ(本名:千尋)がいい人過ぎます。それに、受けが手酷く振ったツンデレ女性を単に悪者にしなかった所も良かったです。

男同士の愛を妙な思考回路で周縁化させた恋愛観が多少引っかかりましたが、キラキラしたキャラと物語が美味しいコミックスでした♪


「nodada's eye.」は・・・後ほどに^^;書く、、、たぶん。

4月のBLコミックス購入予定。

どうもご無沙汰してます、お察しの通り全然更新する気が起きません・・・。実は数日前に拍手貰ってたのにお返事できてなくて申し訳ないです。遅くなってすいません。

3月22日に拍手なさった方へ。
以前私のレビューに不満をこぼしていらした方ですよね。遅くなってすいません。まず、私の「わざわざ拍手で・・・」というレスに対して、とおりすがりさんは「拍手ボタンしかないから書いたまで」と仰いますが、よくご覧ください。当ブログにはコメント欄と言う素晴らしいサービスが確保されております。そして拍手ボタンはその字のごとく「拍手」するためのサービスなので、そこに否定的なコメントを書いてらしたのを「わざわざご苦労な事だな」と思ったのですね。それから、「消えて亡くなれ」とのことですが、残念です、今のところまだ消える目処は立っていません。それから、「たかが数百円払っただけで本のことをぐだぐだ言うな」とのことですが、どこまでの金を払えば自由に感想を書いていいのか分かりません。それに、お金を払ってなくても私は言う時は言います。というか、作品には多くの表象があり、中には私に強く関わる表象が使われることもあります。それに対して私が何か反応する事は至極当然の話だと思います。
忘れてはならないですが、公開するということはあらゆるまなざしを受けると言う事です。ソレは言論なんかも同じです。
それから、私が偉そうだという点ですが、すいません、仕様です。それから、「メッセージを送った相手に失礼な態度を取るな」とのことですが、すいません、紳士的な対応を取る必要のない方だと思ったもので。
それから、「あらゆる作品は作者のものだ。くだらないお前の物語ではない。勝手に消費すんな。ずうずうしんだよ!!!!!!!!!!!!!!!!!!! 」とのことですが、それは全く正しくありません。よく言われることですが、「作品は作者の手を離れた時点で読者の解釈に委ねられる」と。なんと言いますか、読み手がいてこそ、テキストに意味が与えられます。勿論作者が読み手になることもありますが、解釈しないことには目の前の「もの」にどんな物語があるかも知られません。誰かに読まれなければ作品は物語られることはないのだから。その意味で、あらゆる作品は読み手のものです。そして、作者が世に出した以上、勝手に消費される事ーーつまり自分の物語にするという事ーー自体は拒めないでしょう。(無断転写とかそういう話ではなく)
ソレがずうずうしいので止めるべき、と言うなら仕方がありません。何もかもから<目>を伏せましょう。それしか手立てはないです。でも、私はずうずうしいので勝手に消費します。ご愁傷様です。
それでは。


30日に拍手くださった方。
メディアマーカーの方、チェックしてくだすってありがとうございます^^
メモ用なため、あまりレビューらしいことを書いてない上にネタバレ全開で購入の参考にしづらいでしょうが、お役に立てて嬉しいです。せめてあっちだけでもにょろっと更新していきます!そしてこの場を借りて皆様、マーカーはまだ更新してる方なのでどうぞよろしくお願いします。
それでは。
nodadaのバインダー - メディアマーカー

その他拍手のみの方も、本当にありがとうございます。気ままなのだだですが、見捨てないでやってくださいねv



・・・では、書けるものがないので以下に予定表です。青字は確定。

01 本庄りえ ラブ・スキット
10 本庄りえ 涙も遠く -青鈍の眠り-
10 香々 ロマンチック・フルセット!! ※絵柄不明につきメモ。
11 三尾じゅん太 うわさの王子様
11 高木咲也 俺ら恋に全力 *絵柄不明につきメモ。
20 雲田はるこ 窓辺の君
22 高永ひなこ ターニングポイント ※続きもんじゃねーよな?
24 松本ミーコハウス テレビくんの気持ち
25 さやき愁那 よくあること
28 東野 海 虜
28 麻薬子 猫の嫁入り
30 生嶋美弥 新撰組シリーズそして春の月・下 疾風編
30 タカハシマコ デビルくんとエンジェルちゃん
30 浜野リカコ TOY★PET
30 あきばじろぉ 現場より愛をこめて(仮)
30 鳥人ヒロミ 彩おとこ (5) ※コレついに最終巻?
30 あきばじろぉ セクハラ教室



・・・あ、なんか来月は節約できそう(^^;

でもオノさんの葉っぱシリーズは忘れず買わねばね。あと、小説では渡海さんの同人が商業化!・・・小説の方、奮発しようかなー。
ま、↑に書いてない購入予定もあるんだけど。

そういえばね、最近超久々に友達と服買いに行って気に入った2着のどちらを買おうか迷ってたのです。そしたら彼女は何の問題もなさそうに「どっちも買えばいいじゃない」と言ったのです。いやいや、節約しようってのにどうしてそんな言葉が出てくるの、と思ったら「ソレ言ったらお前の漫画のほうが無駄遣いだろう。衣食住が優先されるのが基本だろうに・・・」と反論されました・・・。・・・言われるまで考えもしない発想で何気ショックなわたくし。
『衣食住』、か。案外深い言葉だな、と染み入りました。

「うそつきのおもちゃ」を読んだ。

拍手ありがとうございました!
お一つコメントありましたのでお返事。

わーい。楽しんでもらえて嬉しいです!が、正直ヤマシタさんの考察は恥ずかしい出来なので読まれたくない文章です^^;
まあそれ言ったら全部そうだけど。
それでは!


コレ面白すぐた!!!

うそつきのおもちゃ (アクアコミックス)

うそつきのおもちゃ (アクアコミックス)

  • あらすじ。

幼なじみの陽介は嘘つきだ。おバカすぎるアズサは、子どもの頃から陽介の嘘に言葉巧みに言いくるめられてばかり。ある日大学の友達と一人エッチの話題になり、自分の話をしたアズサはドン引きされる! それは陽介に教わったお尻に××を入れる方法だったのだ。怒ったアズサは××片手に陽介の部屋に乗り込み…! 「好き」の気持ちはウソ? ホント? 究極のラブエロコメディに、いじめられっこといじめっこの片想いシリーズまで♥描き下ろし付で登場!

立ち読みはこちら(笑)
凪のお暇が最新刊まで読める無料漫画アプリ&サイト|【立ち読みOK】漫画の1巻・1話が無料で読める漫画サイト

BLレビュー。

1stコミックスのキャラクタたちがナイスなクィアっぽさを発揮してたのでワクワクして読み始めたら、最初の3pで既に笑いの連鎖でした♪
表題作シリーズは全部で3話。あとは何故か紺野家の兄弟がそれぞれ活躍する別シリーズが3つ。1つリーマンモノと、2つ高校生モノ。

表題作の受けがいいねー。ちょっとグラビテーションの愁一に似てるかも。いや、それとは別の天然キャラで、間延びしたようなアホ子かなw
攻めからの「普通男はアナルパール入れてオナニーするんだ」て教えを5年間信じてたエピソード(詳しくは立ち読みを)から分かるように、愛すべきピュア+元気受け。攻めにちゃっかりオナニー覗かれたり、何から何までからかわれて泣かされてる受け、超可愛EEEE!!!
うそつきな攻めとの緩々ボケボケな漫才テンションが愉快なライトボーイスラブ☆
とってもキュートでオススメです。


・・・しかし、こういう嘘つき常習犯(攻め)と違って、騙されがちな人(受け)がたまに付く嘘ってシャレにならないときが多いよね。案外嘘をつき慣れてる人のほうが超えちゃイケない線引きが出来てて、罪のない嘘しか言わないのかもw
それでキレさせられる攻めって、実は不憫攻めなのかも・・・。

あと、『片想い』はツボな設定だった。受けの片想いが行き過ぎてゆがんちゃった話で、本当はイジメっ子体質でもないくせに受けが攻めを集団で苛める。が、いざフェラさせたら気持ちよすぎて、そこからじょじょに弱さが露呈してゆく感じ。

でも、オフィスラブ・『あなたと悪だくみ』の「小物な悪役キャラの、子分×親分」モノもそうなんだけど、若干設定を活かせられてないかも。
『片想い』はもっと“追い立てられる立場が逆転しちゃった”ってのを強調したら分かりやすいし、『あなたと悪だくみ』は正義のミカタ側キャラの絡みが弱く、どうも二人のお邪魔役キャラでしかなかったせいで、肝心の小物な悪役っぽさが出せてなかった気がする。とまれ、この八の字眉毛のヘタレワンコ攻めカッコカワイイ!!


後半が打って変わってシリアスだけど、1stコミックスよりストーリー性が練られてるので読み応えが増していた。どれも結局はポジティブな話だし、若々しい絵柄がマッチしてるしね。

モッタリ、サックリ、キュルルンパ☆な高岡七六ワールド全開!どこかマイペースな子達の愉快で胸キュンなラブストーリーを、是非お試しアレ。


以下ネタバレ有。

続きを読む

「子連れオオカミ」を読んだ。

拍手ありがとうございます!コメントをお二方から頂いたのでお返事。

一読者さん、温かい言葉ありがとうございます。3月はもうちょっと更新できたらと思いますw

8時ごろいらした方へ。面白いと言ってもらえると本当ホっとします^^ありがとうございます。まあでも私もたまには萌え〜としか言わないときもありますwどうぞよろしく(笑)

ちょっと先のコメントにマジレスしますと、BLをエンタメだと大別するのに私も特に異存はありません。ですが、「エンタメなのだから様々な視点や批評や研究から自由なはずだし、無関係でいられる」という理屈は成り立ちません。もっと言えば、BLをBLならざるものに解釈し、異端な意味を作り出すこともありえます。そうした事象は何もBL圏内に限らないでしょう。あらゆるものがあらゆる者にまなざされている。それだけのことです。

そして私は、BLが「男と男の性愛」あるいは「ホモ」を描くジャンルである限り、距離を感じつつも自分の物語として消費し、まなざすまでです。



子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

子連れオオカミ (バンブー・コミックス 麗人セレクション)

  • あらすじ。

同じ日に偶然アパートの上と下に越してきたバツ一・子持ちのふたりの男。同じ境遇ゆえか、すぐに意気投合し、互いの家を行き来する間柄となったのだがある晩、酔った勢いで起こった事件(?)からふたりの仲は険悪に…!?麗人Bravo!誌上で大好評だったバツ一パパ同士の恋愛模様を描いたシリーズが大幅描き下ろし番外編収録で待望のコミックス化!!他、会社社長とキャバクラのマネージャーの不器用な恋愛を描いたシリーズ2作と読み切りを収録した見どころ満載の最新作品集♥

  • 帯。

男として…父親としてモラルやプライドもあるけれど この人の笑顔を一生見ていたい。
バツ一・子持ち同士の一筋縄ではいかない恋愛の行方は?その後の二人を描いた描き下ろしも収録!!

BLレビュー。+nodada's eye.

基本的に帯にある通りのテーマでした(ただし、男同士のプライド争いのために女達を買い捲る彼らに、果たして「モラル」があると言えるのか謎だけどw)。まず一言で感想を述べますと、大変面白かったです。展開が独特のテンポで、味わい深いユニークなストーリー性を感じます。コメディチックにグルグル遠回りをしちゃった彼らのラストには、どれもグっと胸にくる感動があって、読み応えは太鼓判。

にしても、この方の描くセックスシーンは肉体描写がエロい!これは、赤ん坊たちの容赦ないキモさなど、息遣いの伝わる人物描写と繋がっているんだと思います。
1stコミックスも大変良かったですが、力を感じる作家さんですね。
それから今回興味深かったのが、今まで読んできたBLに「まさか、〜〜って意味合いじゃないよな、この展開」って思ってたことを、きっちり「その通り」と語られてしまって意外だったことなんだけど、それはまた今度書くとしよう。(私の事だから保障はしないけど)


ねたバレ以下。

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3月のBLコミックス購入予定。

拍手ありがとうございます!
お一つコメントがあったのでお返しです♪

>お前の言ってることはつまんねーなあ。BLはエンタメなんだよ、てめえのつまんねぇ理屈をおしつけんじゃねーよ、何様 by とおりすがり

わざわざ「つまんねー」レビューに、わざわざ「とおりすがり」ざまに、わざわざ拍手でコメント下さって本当にありがとうございます!!!
そして「BLはエンタメ」という「理屈をおしつけ」られても、自分の理屈を押し付け返すのだだ、パネ過ぎwwwww


さてはて。今月って28日しかないんですね。そんな二月に生まれてきたせいで私は慌しい性格に成長しました。(嘘)
しかし3月にもなれば本格的に春のにほひが漂う頃…。フレッシュなBLを期待したいものですねv


青字は確定、黒字不明。

3月
1 逃げ出すにはもう遅い  ミズノ内木 ※あの兄貴系ダンディ攻めがまた見れる!?
10 王子様は憂鬱 青色イリコ
10 溺愛ルール 夏河シオリ
12 うそつきのおもちゃ 高岡七六 ※うおっしゃ!買う!
12 弟に恋したら 桜遼
12 忠犬君主 春野アヒル
21 ささ夜の恋 吉野ルカ
21【初回限定小冊子付★】純情3 富士山ひょうた ※うおー待ってたぞーv
24 暴れん坊・彼氏 ぢゅん子
24 キラキラ 三池むろこ
24 空中庭園 ホームラン・拳
25 誘惑レシピ3 楢崎壮太 ※ひょっひょっひょ♪
25 憂鬱な朝1 日高ショーコ
27 茜新地花屋散華 ルネッサンス吉田 ※もしあの人なら買う。
27 黄昏バス 猫田リコ
28 君ノ手ヲ感ジテル 鳥あさひ
28 日曜日に生まれた子 紺野キタ
28 そして春の月(上)青雲編 新撰組シリーズ 生嶋美弥
28 家賃半分の居場所です。 麻生海 ※いつも通りの麻生さんだが雑誌で読んだしなぁ。
28 愛と快楽の条件 神田猫 ※絵柄を見んことには新人は買えない。
30 おしえて☆お庭番 ヤマびっこ
30 薬指が知ってる 梅太郎 ※「眠り姫」シリーズだよね!?
31 あてどもなく 日輪早夜



なんか月半ばまで買うものがないなー。黒字ママは多分ほとんど買わないだろうし…小説でも買うかな。六青さんのシリーズモノとか欲しいし。1巻の帯付きが未だに売ってある本屋にダッシュせねば!自転車だと1時間以上かかるけど!(ぇ

今日のマーカーを公開(『キネイン!』『愛という名の束縛』)。

拍手ありがとうございます。今日もマーカー公開です。
nodadaのバインダー - メディアマーカー
以下ネタバレ。

(もう閉じるのウザイしやめよう)



[rakuten:chuoshoten:10020846:detail]

キネイン! (マーブルコミックス)

キネイン! (マーブルコミックス)

  • あらすじ。

双子のケンとマリ、おとなりの家のジョーは
仲良しで小さい頃からいつも一緒。
それぞれが恋心を抱いている。
想い描く夢、見えない未来、永遠の友情、報われない恋。
青春の甘味を等身大の10代で爽やかにかつほろ苦く描くすべて日本舞台のラブストーリーがつまったえすとえむの最新刊。
BGM人気連載の表題作と読切り3編+描き下ろしを収録。

  • 帯。

どいつもこいつも何でカンタンに好きとか言っちゃうわけ?
えすとえむ〕の青春ボーイズラブ最新刊

マーカー。

えすとえむサンの新刊!正直前の数冊で飽きてしまったのだけど、今回で持ち越しました。相変らずBLなのに「ニアBL」な作風。と同時に、確かにホモエロチック!
表題作は、双子のケンとマリ、隣に住んでる幼馴染ジョーのお話。マリはジョーを、ジョーはケンを好き。ケンは…「自分は誰を好き?」と、惑う。ケンの場合、マリとジョーのように想いをまっすぐ言葉に出来ないので、かわりに3人で映画を撮ることにしたのだ。
ある日、マリとジョーは互いに好きな人が誰かを告白する。
そして、ケンへの片思いについて「男同士だし(色々無理だろう)」とこぼすジョー。そんな彼にマリは「バカじゃないの?男とか女とか言い訳にしないでよ、私なんて女なのにうまく行ってないじゃない!もしもアタシが男でもジョーはケンを選ぶんでしょ!?」と激昂する。
男同士を意味深に「障害」としながら、まるで異性間ならすべて無問題と言いたげな作品も少なくない中、(極論すれば)恋愛が成就するかはケースバイケースでしかないと印象付けるのが特徴的。しかし、そこであえてセクシュアルオリエンテーションを不問にする恋愛観は浮世離れなピュアさを思わせるのよね。こういう傾向ってBLに限らないのかしら?
あ、そうか。「もしも私が男でもケンを選ぶんでしょ」という指摘によって、彼らの恋愛が、ジェンダーセクシュアリティから自由な、より精神性に拠って立つ関係性のように描かれてるのか。

ジョーは一度ケンに告白してるのだけど、その場で後悔しちゃって「やっぱり忘れて」とケンに願い入れた。しかし、↑マリとのやり取り後、再び告白。(マリもジョーと入れ違いで、改めて自分の想いをケンに「告白」し、わざと映像に納めさせている)
ジョーに告白されたケンは「お前やマリの『好き』とは違うだろうけど、俺もお前を好きだよ」と応える。で、ジョーは「確かにキスしたいとかあるけど。それより何より、いつか今日の事を笑える日が来て、その時に一緒にいられたらいいと思うんだ」と返す。
するとケンは「安心しろ、俺にはそうならない未来は考えられない」…と言って笑ってみせる。
↑ここは、性愛より信頼にプライオリティのあるわたし的に重要だった。

初めに出会ったとき、かれらは映画『E.T』ごっこをしてて、指と指を触れ合わす。そうしてかれらは友達となったのだ。では、唇と唇では?キスを交わす男と男。結局彼らの関係は曖昧なまま幕を閉じる。しかし、描き下ろし漫画で、ケンとジョーだけの親密(?)な繋がりが描かれている。マリはどうなったのだろう。
センチメンタル〜メモリアル〜。

サルビアと理髪師』。これも男二人と女一人の幼馴染モノ。満男はユリと結婚したが、ユリは病に罹って、何年も昔に逝ってしまった。それから壮年になった彼らは、今でも友人として付き合い続けていた。昔と同じように、女を口説きに行く日には、隆は満男に髪を整えてもらいにくる。

ユリと満男の結婚式が行われる日も、新郎である満男が友人代表の隆のヒゲを整えていた。そこで、何かを言いよどんだ二人…。今になってこの過去に触れ、「式の日に言いかけてやめたことを、今ここで互いに話そう」と持ちかける隆。
それは
満男「幸せになるよ」
隆「幸せになってよ」
という言葉だった。

話は再び回想シーンへ。ユリは病床で隆に「ごめんね、満男を独り占めして」と謝る。隆は「俺は二人の幸せな姿を見れて幸せだったよ」と返す。己の死を悟っていたのだろう、ユリはそんな隆に「満男をお願いね、ずーっと見てるから、幸せになってね」という言葉を遺す。
結局、ユリが亡くなってから数十年経つまで、隆は結婚した二人に「幸せになってね」の一言がいえなかったのだ。そのことを嘆き、心の中でユリに謝罪する隆。そして、満男も「幸せになる」とは言えなかったことが、今明らかとなった。
さて、式の日の思い出に触れた隆は、ふいに雨の中サルビアの鉢を買いに行く。サルビア花言葉は「燃える想い」と「家族愛」。
「遅くなって悪かったが」と言いながら、「これから家族になろうか」と、鉢花を片手に口説く隆。
満男は「幸せになるという約束は延長だな」と言って、隆のプロポーズを受け止めたようだ…。
さて、このシークエンスにはどういう意味があるのだろう?この場合のユリは「幸せ」に反した存在だった、とでも言うのだろうか?なぜ、式の日に「幸せの約束」が出来なかったのだろう?女性の死後になってなぜ言えたのだろう?死後になって言うことの意味って何?
3人は互いに幸せになるための、3人一組のパートナー、、、ではなかったのか、どうか。うーむ、難解。


1stコミックスでも思ったけど、『あの夏の景色』で描かれた夏の日本の風情が、とっても素敵だったー。
フランス人の息子・ジロー視点。彼の父・セガールは、母と離婚後フランスから日本へ渡った。その父の訃報が、父の再婚相手の息子(つまり父の義理の息子)、治郎から寄こされた。ジローは一人日本へ…。
葬式を終えた後、ジローは治郎と共に、一度もフランスに帰ってこなかった父が「恋した」日本の風景(お祭り)を見て回る。
二人の息子には共通点が多く、運命的なものがあると治郎は語る。また、ジローは、セガールと目元が似ているらしい。
そして、“父が「恋した」日本”と“日本人の息子”が重なる時、ジローの中で「恋」のようなエロチシズムが生まれてくる…かのようだ。それにしても、治郎はセガールについてやたら熱っぽく語るけど、恋でもしていたのだろうか?

『ミックスジュース』は大学教員と教員カップルのお話。
学生君は、二人の間に横たわる<境界>が邪魔だという。肌や二人の距離が邪魔だ、と。すると教員さんは「どこに境界をひているの?」と問うのだ。
教員君による「二項対立と境界について、例えば生と死、自然と文化、男と女という、それら相反するカテゴリを隔てるのが境界という概念になるのだ…」という講義内容。

で、境界線に不安を示す学生君に、教員さんはこう応えてみせる。
まず二人の間にマジックで線を書き、相手には自分の度の強いメガネをかけさせる。すると境界線は視覚的に曖昧に写り、ぼやけるのだ。
「ね、曖昧なもんなんだ、そしてこの線は僕らを隔てる線であり、唯一の共有物でもある」。学生君は「境界線上なら溶け合うことだって出来る」。

さて。もとより境界線を引く、というのは恣意的なものだ。たとえば「生きているからこそモノを感じることが出来る、死ねば無だ」という考え方と「死後の世界(地獄天国)がある」という考え方の間で、生と死の境界は揺らいでいる。自然と文化も、事象を「自然」化させる人間の視線がまず存在するのであり、そこには文化性が見られるはずだ。男と女だって、ジェンダーは様々な差異がある。性器や性染色体と一口に言っても、そこには差異がある。ジェンダーは本来いくらでも分割できるのに、主に欧米中心社会があえて二つで分類しているに過ぎない。で、実際その分類のどちらとも言い切れない主体は存在する。なのに、シスジェンダー的なジェンダーばかりが常に参照され、法文化される。ここには差別さえ発生している。つまり、境界線を引く事は常に政治的であり、二項対立では収まりきらない主体は境界線のはざ間で引き裂かれる。
そんな中、大学の講義と彼らの睦言がリンクされることで、物語はトランス的な側面すらも巻き込む。ならば、この同性間ラブ・ストーリーにおいて、どんな(引き裂かれた主体の)生存可能性が実現できるだろうか?

…確かに、肌と肌のように、私たちには境界があり、だからこそ<自己>と<他者>との<接点>が出来る。二つを隔てはするものの、絆には必要な境界線。これら境界線を<接点>として用いるだけに留まらず(他者化させるだけでなく)、線自体を“愛”で溶かす。これはBLが既存のセクシュアリティ概念を逸脱し、骨抜きにする可能性を象徴的に示して見せた物語、…のように思えた。



愛という名の束縛 (ミリオンコミックス 59 Hertz Series 33)

愛という名の束縛 (ミリオンコミックス 59 Hertz Series 33)

  • あらすじ。

大学生の丹澤広美はイケメンの後輩・織部誠に告白される。 「俺のことが好きなら、つかまえてみろ!」冗談半分に返事をした広美だが、ふと目を覚ますと、そこはなんと織部の部屋だった!!足枷に繋がれまるで監禁状態(!?)の広美に対し、両想いになるまでは何もしない、とアッサリ言い切る織部。意地になった広美は『手をだしたら即解放』とルールを設ける。 あの手この手を仕掛けてみるが織部はなかなか手強いヤツで…このままじゃ、俺の方がヤバいかも!?
体当たりのハイテンションラブ&描き下ろしも収録♥

マーカー。

いつも通りの新也作品。ギャグのキレは若干弱かったかな?

にしても、『ふたり暮らし』で登場する「マッチョ・美少年・普通タイプの男性に、オールマイティにモテる攻め(ネコタチ問わない)」というのは珍しいなぁ。『恋愛引力』も、受けと同様に攻めまでもある種総受け状態ってのが面白い。
『恋愛引力』。男子校で最も愛され尽くされる男だった攻めが、美形新入生の登場によりその地位が危ぶまれる。なので、攻めは「ただ散歩してるだけさ!」と一人言い訳をしながら、わざわざ授業サボってまで受けの偵察に赴く。しかし、そこで攻めは受けに一目惚れ?してしまう。
それを機に、「尽くされる男」から「尽くす男」に変身した攻め。だが、自分では自覚できず、「なぜこんな行動をしてしまうのか?」と自問する日々。
そんなある日、攻めは受けの荷物の中からエロ本を発見してしまう。すると攻めは、「君を“お世話”していいのは俺だけだーーーっ!!!」と豪語し、いきなり押し倒してフェラする。
ここで、受けの「なぜこんなことを!?」という問いに、攻めが「何でってそんなの… 君の事が好きでなけりゃ男(ヤロー)のモノなんかくわえられるかっ」と檄を飛ばした直後、やっと自分の恋愛感情を『自覚』する。

こういう、「男に性的な行為が出来たら、それだけで相手の事が好きな証拠!」という単純且つ異性愛偏向型の思考は、結構BLで散見されるように思う。では、↑のような物語が持つ意味とは何なのか。まずここでは「本来(“普通の”という前置きが付くだろうか?>)男は男の身体を性的に欲望出来ないはず」といった前提があり、その前提を破る事は「好きでなければ出来ない」こととされる。しかし、このロジックの持つ意味は、単に恋愛感情の証明だけに留まらない気がする。
攻めは「本来出来ないはずのこと」をするのだから、たとえば異性に性的興味を持つ事がとりわけ「自然」化された状況下において、あるいは男性身体が多少なりとも汚らわしいと見做される状況下において(「男のモノ“なんか”」!)、このテキストは攻めの同性間恋愛に対して、女性に対する異性愛よりも強い愛情を“確約”しているのではないか。つまり、「男同士なのに愛し合えるなんて、どれだけ相手の事が好きなんだろう!」という感動に共鳴するテキストかもと、私は考えてしまう。
そして受けも、攻めと和姦した後日、「他の奴にやられたら嫌だけど攻めに尽くされるのは嫌じゃない」と語っており、彼らの親密さが印象付けられている。
他者との差別化。とりわけ、他の男性とは出来ない行為が特定の男性とは出来る事が、愛情の証拠として直結してしまうテキストにおいて、彼らの間に「より強い恋愛感情が存在する」というファンタジーを呼び起こす可能性は否めない。より強い恋愛感情が存在する「から」男“なんか”とセックス出来る。
これはこれでホモフォビックな恋愛証明だ。とは言え、この作品では彼らの関係が異性愛と直接対比される訳ではないし、むしろ男性が男性を愛す事が日常として描かれている。にもかかわらず、確かに男性身体嫌悪とホモフォビアを持った男による男性同性間セックス(が可能である事)が、恋愛証拠となるわけ…。『恋愛引力』では、尽くされる男が尽くす男に変化する事がギャグとして描かれることで、キャラクタの行動がおかしみをもって描かれる。この場合、攻めのホモフォビックな恋愛証明は、異性愛規範を「おかしみ」として描いてくれてると言えただろうか…?
であるなら、ホモフォビアを転覆したテキストだと評価できるが…。うーん。

甘い生活』。不倫をしている二人の男性会社員のお話。受けは最初「不倫なんてドラマみたいですごーいv」とはしゃいでいたが、徐々に切なさを感じてゆく。甘美だった背徳感が、重圧に変わったのだ。
しかし、最後に攻めが「好きな男がいるから別れてくれ」と奥さんに告げる事で、ずっと押し渋っていた離婚届けに判を押してくれたのだとか(コレ自体がホモフォビア存在の仄めかしだったかもしれない)。めでたしめでたし。それで受けは全ての抑圧から自由になったかのように、「もう不倫じゃないから誰に遠慮することなく堂々と言いたいことが云えるのだ」と考え、公衆の面前で「世界で一番神崎さんが好きーッ」と叫ぶ。するとバックでは盛んに「ホモだわ!」「すっげーホモだ!」という声が巻き起こる。攻めも「気持ちは嬉しいけど、今は逃げ出した方が良いのでは」とあきれ気味だ。
ここでは、不倫だけが恋愛における抑圧であるという受けの世界観がギャグとして描かれているようだ。「ホモなのに堂々としていいと思うなんてバカw」みたいな。でも、それ以外の読み方を行うことで、肯定的あるいは有用なメッセージ性を受け取る事は出来ないだろうか?
不倫関係が「抑圧されるはず(されるべき)」の関係として描かれるこのテキスト。しかし、同性間パートナーシップは「抑圧されるはず(されるべき)」関係として、“明白に”クローズされるのは最後だけだった。
ただし、途中「これって不倫関係じゃん!しかもホモのオプション付き!」という受けのセリフによって、異性愛規範が垣間見える。とすると、受けは最後に同性間パートナーシップへの抑圧をただ忘却していただけと言えるかもしれない。
しかしながら、この受けは「ホモ」であることはさしたる問題でないという観念・前提を、確かに実行しているのだ。無自覚でアレ、何でアレ。
何れにせよ、この受けはテキストの中で孤独で異端だ。ただ一人、「同性愛は自重すべき」といった異性愛規範の体現を逸脱して見せたのだから…。
そんな彼の存在は、かえって異性愛者の同性愛に対するリアクション(ホモセクシュアルパニック)がいかに行為遂行的に同性間パートナーシップを抑圧しているか、実態を明らかにしているとも言えるのではないかしら。
彼にとってさしたる問題じゃなかった同性間パートナーシップは、正しく“社会とその構成員の行為によって”問題化され、抑圧されているのだ!そんな事実を浮き彫りにしたギャグ漫画として、このテキストを評価するのもアリだろう。
 

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今日、自分メモ用にメディアマーカーを始めてみました。
nodadaのバインダー - メディアマーカー
ここで書く内容は、とにかくセクシュアリティ関連中心に雑記メモしか書かないので、厳密にはレビューではありません。BLレビューは結構体力が要るために、ここのレビューブログの更新っぷりが惨憺たる現状なので、今後マーカーで何か書いたらその都度ここに公開するつもりです。
ただし、読了して何か文章を書いた作品のみをここで公開します。詳しいマーカー内容は↑のサイトからどうぞ。(ただ困った事に、今のところパーツは貼れてもこのサイトURL自体をどうやってブログ貼り付け出来るのか分からのでリンクは少々お待ちを…。助けてー^^;)

あ、でも。マーカーは直さないけど、ここで軽く推敲することはあるので、ちょっと言葉使いが違うかもしれません。
ちなみにネタバレ全開ですのでご注意を。

以下ネタバレ。

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